「武曲」
映画「武曲」鑑賞。
藤沢周平原作とのこと。
ストーリーは映画や小説でよくあるものだったけれど、
(何等かの理由でやさぐれていた主人公が立ち直る)
まさに、演者ありきの映画と言える。
とくに、綾野剛のバイオレンス&やさぐれ感は酷かった。
酷くて汚い。
血、汗、ヨダレ、泥、雨。
汚い、だけどカッコいい。
また、今まで綾野剛の滑舌の悪さと一定しない声量に、
「どうにかならんか」と思っていたけれど、
今回の映画では、それが気になるところがなかった。
自分で意識して治したのか、それともセリフの少ない役だったからか。
売れっ子役者になっても、進歩を続けているのか。
どちらにせよ、今作における綾野剛のバイオレンス&やさぐれ感、
あと、筋肉フェチの方々は一見の価値ありです。
でも、予算がなくて、小規模単館上映らしいね。
クラウドファウンディングで製作費を集めたようだし。
全国で40館でしか上映しないんだっけか。
自分の住む県では上映しないなんて人もいるわけで。
うーん、時間とお金に余裕があれば是非。
親子関係に悩む人とか、
どうしてもこだわってしまうものがある人とか、
そういう人が観ても、この映画は何か良い視点を与えてくれるかもしれない。