猫屋春子はかく語りき

CAT AND SPRING

個性的・味・キモイ

毎週「高嶺の花」見てます。石原さとみの演技が鼻につくけど、よく出来た脚本だなと思いながら見てます。そして峯田が出ていることもあって見ています。ええ、銀杏が最高に盛り上がっていた当時を知っている、そしてCDも購入した世代です。

んで上から目線ですが、今回の峯田については「演技が下手なのを脚本が上手くごまかしているなあ」と思う。そんなに長いセリフないし、おしゃべりな役では全然ないし、プーさんという役柄に助けられている。そういう状況の中で見ると、「峯田って結構味のある役者さんだな」と思わんでもない。

しかし、峯田に関しては賛否両論。味があるという評価もありつつ、キモガられてもいるらしい。以下「高嶺の花」の峯田に関してのWEB記事。

zizineta.com
逆にこんな記事も。

zizineta.com
ちなみに上の2つの記事、同じサイトに掲載されていたものです。えーと、どっちやねん。金儲けのためなら、話題を引っ張りますよ的なことか。というわけで、匿名掲示板を引用。

【悲報】峯田和伸キモい (48)


こういうのを見ていて、とらえ方っていろいろだなーと感心するというか。ひと昔前なら「個性的」「味がある」で済まされていた容姿も、今では「キモイ」になるのか、と。さらには「キモ可愛い」なる言葉まで。こうなると、キモイという言葉は一概に否定的な意味だけの言葉でもないんかなと思う。「キモイ、けど、可愛い」。キモイと可愛いは両立する。なんならキモさの中には可愛さが、可愛さの中にもキモさが存在しうる。「キモイ」に込められる複雑な嫌悪感。嫌だけど好き、好きだけど嫌。いやよいやよも好きのうちなんですかね。うーん、難しいなあ、と峯田の容姿に対するWEBでの反応からいろいろ考えさせられます。

さらに、キモイでもう1つ気になることが。8月1日放送の「水曜日のダウンタウン」に藤田ニコルが出ていて、スラムドッグミリオネアをモチーフにしたクイズ企画に挑戦していたんだけど、バイきんぐの小峠、ノブコブの吉村、そしてにこるんが1つのテーブルを囲んで座っている時に、上から赤や白、黒のマグネットみたいなものが突然落ちてくるわけ。それらは最終問題に関係してくるんだけど。まあ、それはいいとして、そのマグネットが上から突然落ちてきて、みんな驚いている時に、にこるんが言い放った一言。

「キモイ~」

いや、この場合、「怖い~」とか「ビックリ~」じゃないの?一体何がキモイの?おばさんはこの言葉に目を点にさせながら見ていたのです。

でもキモイに込められる意味が複雑ということから考えると、マグネットが上から落ちてきたことに対して、きっとにこるんは恐怖や驚きと同時に、自分の心が不安定になるという「気持ち悪さ」を感じたのじゃないか。あるいは恐怖や驚きは、彼女たち世代にとってキモイとそれほど変わらない感情、あるいは近い感情であり、総括して「キモイ~」という発言になったのか。

正解はわからないけど、とりあえず若い世代が発するキモイという言葉は、それだけで何かを一刀両断する嫌悪感を発露するものではなく、嫌悪感をベースにしながらキモイに似た意味を持つ言葉も包括する複雑さを有することがわかった。

だからおじさんたちは、もしすれ違いざまJKに「キモイ」と言われても、むやみに悲しがることはないんです。JKの中ではキモイと可愛いは両立するのだし、キモイと好きは両立するのです。キモイという嫌悪感だけではなく、その裏にある感情に目を向けましょう。世界は広い、きっと広いよ。


銀杏BOYZ 夢で逢えたら LIVE 2016