猫屋春子はかく語りき

CAT AND SPRING

もう普通に生きるのはやめよう


Sia - Alive

ここ5年ほど、普通の人が普通に生きるみたく、普通に結婚をして普通に家事をして普通に仕事をして普通に早寝早起きの生活を送ろうとしてみたが、そうすればするほど普通になど生活できないことに悩まされてきた。しかし昨日、私は起きた瞬間に、そのように生活するのは最早無理があるので、やめようと思い至った。

ここで普通というのは、私が思う普通ではなく、あくまでも世間で思われているだろうところの普通である。まず私は早寝早起きができないし、一日8時間も拘束されて仕事をするなんてよっぽど好きな仕事じゃなきゃ無理。その上、家事もしなければならないのだが無理中の無理。プラス、普通に世間話をしてコミュ力のあるように振る舞うのも不可能だ。

私が初めて就職したのは、朝3時に帰宅してその日の朝7時に出社しなければならないというブラック企業。しかもそれが普通と言わんばかりに誰も文句は言わずモクモクと仕事をするような職場だった。20年以上前だったのでブラック企業という言葉はなくとも、「みんな、頭おかしい」と思った私は2か月で退社。そこから私の生活は、世間で言うところのちょっと普通ではなくなった。詳しくは言えないけれど、そんな生活を30代半ばまで続けた。

そして5年ほど前、世間で言うところの普通に一回戻ってみようと思った。んで戻ったけれど、それから5年がたっていろいろな事があり、もう普通に生きるのはやめようと思った。というか現在すでにやめている。早寝早起きもできなくていいし、職場に8時間拘束されなくてもいい。コミュ障で何が悪いんだ、コミュ障であることに傷ついているのはコミュ障の方なのだ。なんで傷ついている方が、済まないと思わないといかんのだ。世間で構築されるところの普通は、ことごとく私自身の普通とは異なっているのだ。

だから、これから私はある程度、自分自身の普通を復活させて生きていこうと思う。だって、そうじゃなければ全然面白くない。早寝早起き、仕事、家事で一日が終わる日々。まあ、そう言わんと過ぎていく時間に乗っかっていけばいいじゃないという意見も理解できるし、そのように生活している人を非難する気もない。ただただ、私には「合わない」生活だというだけのことだ。

普通に生きるよりも、私は、自分が面白いと思う人生を生きていきたい。借金しなきゃなんねーとか家がごみ屋敷になるようなカオスにならない程度でそれが可能なら、それを選んでゆく。誰かに「あの人、変」とか言われても別にいい。だって変だから。私、あんたらの普通とは違うから。私の普通とあんたらの普通が違うだけだから。だから、私から見ればあんたらも十分、変でコミュ障ですよ。

もう普通に生きるのは疲れた。そして普通に生きようとすると、何故だか不安が増大する。「私は普通だったか、ちゃんとしてたか」。もうそんなの、どうでもいいわ。私にとってそれが普通であれば、どうでもいいことだわ。面白くない、全く面白くない。私が私自身を面白くないと思っている。そんな最悪なことない。自分と自分の人生になんとも失礼だ。