猫屋春子はかく語りき

CAT AND SPRING

抜け出そう、そこから

SEKAI NO OWARI(以下、セカオワ)」について、ちょっと書く。今まで、何故セカオワが人気なのか、よくわからなかったし、好きじゃなかった(今もだけど)。アラフォーだし、もう世代が違うからだと思っていた。実際、それもあると思う。けど、多分それだけじゃなくて、自分の中にある「何か」が彼らの人気への理解を防御していたように思う。そう考えたのは、次にあげる深瀬のツイートやニュースを読んでから。

  

www.cinematoday.jp

これが本当なら、深瀬すげえってのと同時に、イジメた方は深瀬のこと、絶対に超えられないだろうなと思う。レベルが違う。リンチされたりシカトされたりしたら、普通、絶望するっしょ。それを見越してイジメる方はダメージを与えるわけで。でも、そのダメージを超えるほどの精神力を持っているヤツのこと、ダメージを与える側は絶対超えられない。外から見れば相手を傷つけてはいるけど、精神的には逆にぶちのめされている。

んで調べてみると、深瀬さん以外の、セカオワメンバーにもいろいろあるようだ。

news.infoseek.co.jp

matome.naver.jp
簡単にまとめると、
・深瀬:集団リンチやシカトにあう
・Saori:イジメにあう
・Nakajin:イジメにあう
・DJ love:イジメの主犯格(!?)

つまり、バンドを構成するメンバーの4人に3人がイジメられた経験有り、1人がイジメの主犯格なわけね。

これが、レコード会社が売り込むためにでっちあげた情報ではなく、ほぼ正しいものとすると、なるほど、と腑に落ちる。何故なら、たしかにセカオワには「イジメられっ子の匂い」がするからである。セカオワファンには、本当申し訳なく思うけれど、小中校を普通に通いきった者にならわかるだろう、その「匂い」。おそらく、その「匂い」を、無意識的に私の鼻がかぎとって、セカオワがどうも受け入れられなかったのかもしれない。そのせいか、「鼻につく」という表現が、セカオワに対する私の感情に、ひどくシックリくる。

元イジメられっ子バンドとしてのセカオワに、嫌悪感を抱いていたのではないか。深瀬氏のツイートや記事を読んで、私はそれに気づいた。私自身は、はっきりとイジメられたことはない。集団リンチにあったこともない。弱者でもなく強者でもない。普通グループに属する普通の学生だったと思う。でも、セカオワにそうした「匂い」を感じて嫌悪していたのなら、私は普通のふりをしながらも強者に媚びていたのだろう。きっと昔も、今も。実は私、学生時代から何も成長してないや。この気づきは、絶望的だ。

ただ、セカオワさんたちは、元イジメられっ子だけのバンドではない。本当か否か、DJ loveは、イジメの主犯格だったとされている。すなわち、自分たちをイジメてたヤツも仲間にして、ドラゲナイ♬ドラゲナイ♬と歌っている。セカオワは「イジメ」を超えていく共同体でもあるのだ。普通なら許せない相手でも、許して一緒にやっていく。なんか、これって凄く未来的で、理想郷的だなと思う。

セカオワの世界では、いじめっ子もいじめられっ子も、そこに強弱や上下はなく、対等だ。こういうのを「嘘くせー」と思ってしまう輩が、もしかしたらいるかもしれない。でも、そういう意見ばかりでは、この先の世界はきっと後退するばかりだろう。嘘くさくても、単なる理想だと思っても、信じて実現を目指した先には、新しい世界が待っているはずだ。となると、セカオワを否定することは、そういう未来を否定することにつながるのではないだろうか。

そう思い込んでしまった私は、どうかしているのかもしれない。でも、今ある自分から、世界から、私は抜け出したいと感じる、強く。集団リンチにはあいたくないけれど。セカオワは好きではないけれど(嫌悪感はもうなくなった!)。