猫屋春子はかく語りき

CAT AND SPRING

OH!SHIT!


Pharrell Williams - Happy (Official Music Video)

 

私は30代の半ばに大きな挫折をした。

そのために、それまで10年以上かけて行ってきたことの全てが、

無になった。

 

20代ならまだしも、

まさか自分が30代も半ばになって挫折感を味わうとは思わなかった。

そこから未だ立ち直ってはいないし、未だ笑い飛ばすこともできない。

何か新しいことを始めようとしても、「どうせムダなことさ」

なんてニヒルな口調でブスなオバサンが心の中で悪態をつく。

そうして焦り、また恐れている。

もう30代も後半だ。

このまま、何もできずに日々は流れ、

この挫折感とともに、息絶える日を迎えてしまうのではないだろうかと。

 

そのような精神状態でいると、人間、

うまくいっている人に嫉妬を覚えやすくなることに気が付いた。

その挫折を味わう前の私は、

一瞬、嫉妬心を感じはしても、その感情は長続きはしなかった。

しかし、最近、私が感じる種類の嫉妬心は、

誰かに油を注がれたかのようにメラメラと燃え上がり、

「ええい!すべて燃え尽してしまえ!」とでも言わんばかりに強い。

こうした感情を面倒だと思い、もてあましてもいるから、

何かしなくては!とさらに焦るのではあるが、

泥にはまって身動きがとれない野鴨のように、

前進も後退もしない、できない日々を過ごしている。

 

そんななか、引っ越しの疲れが出たことに加えて、もう歳なのだろう。

ぎっくり腰になった。

この精神と同じように、身体もまた身動きのできない状況。

毎朝、死にたいという絶望感に襲われる始末。

誰か笑ってくれよ!この悲惨な状況を!と思うけれど、

親しい友人も近くにはおらず、

死への期待・希望とともに毎朝目覚める始末。

 

過去への後悔、閉塞する現在、未来への絶望。

 

しかし、この絶望感も、

なんだかよくわからない嫉妬心も、

全て自分が動くことなしに解消されるものではないということを、

私はよく知っている。

そうして、人間は感情に振り回されることもあるけれど、

感情、即人間の心ではないということも。

 

とは言っても、いまはとにかく動けないので、

この嫉妬心をじっくり味わおうかなと思う。

上下左右から観察したり、

なめて味わってみたり、

手で握ってつぶしてみたり、

真正面から対抗して、うまく受容・昇華できればなあと思う。

 

何はともあれ、腰よ、早く治ってくれ!

もう嫌ですわ・・・。